MAMPについて
前回に引き続き小森が担当させていただきます。今回はMAMPというものについて書き記していきたいと思います。
MAMPとは
MAMPとは「Apache」、「MySQL」、「PHP」などを一括でインストールできるソフトウェアです。Macでは主にMAMPが使われていますが、Windowsでは、XAMPPというソフトが主流です。しかし、MAMPはWindows、MacOS共に利用することができます。
簡単に言うとMAMPとはローカル環境を構築するのに必要なものをまとめてインストールすることができるソフトウェアのことです。以下にMAMPについて詳しく書いていきます。
名前の由来
MAMPという名前の由来はあるものの頭文字を取ったものです。それは「Mac」、「Apache」、「MySQL」、「PHP」の頭文字となります。これらを合わせてMAMPと呼びます。
また、似たようなものにXAMPPというものがあり、これはクロスプラットフォームを表す「X」「Apache」、「MySQL」、「PHP」、「Perl」の頭文字を取ったものです。初めの文字は対応するメインのOSの頭文字となっていることがわかります。
次にMAMPのAであるApacheについて話していきたいと思っています。
Apacheとは
インディアン風のロゴが特徴の世界でのシェア率の高いWebサーバーソフトウェアのことです。(特にインディアンとは関係はないみたいです。)サーバーを構築する際にはWebサーバーソフトウェアが必要となり、これがその役割を果たしています。扱いやすさと無料で利用できることから多くの人に利用されています。
Webサーバーソフトウェアとは
クライアントからのリクエストを解釈し、サーバー上に用意された該当ファイル(レスポンス)を返すものです。これは HTTPという決まりごとの上で動いているため、これを処理できるプログラムがWebサーバーと言われます。
Apacheの特徴
メリット
歴史が古く長い年月を経て蓄積してできたものであるので、非常に使い勝手の良いものとなっています。初心者にも扱いやすいです。また、複数のOSに対応しているので環境に依存せず利用することができます。さらに、最初に述べたように無料のオープンソースであるので誰でも利用できます。
デメリット
無料で利用できる一方で品質の保証がありません。そのためサポートセンターなどが存在せず聞きたいことを教えてくれる窓口がありません。また、クライアントによるリクエストごとにプロセスが起動処理されるのでメモリを大量に使うことがあります。
続いてはMAMPのMであるMySQLについて話していきたいと思います。
MySQLとは
かわいいイルカちゃんがトレードマークの世界中の多くの企業が使用しているデータベース管理システムです。大容量のデータも高速に動作を行えるため、レンタルサーバーや検索エンジンでも使用されています。
そもそもデータベースとは検索や蓄積が容易にできるよう整理された情報の集まりである。通常はコンピュータによって実現されたものを指すが、紙の住所録などをデータベースと呼ぶ場合もあります。
名前の由来
MySQLという名前は、共同設立者の娘の名前である「My」と、リレーショナルデータベースのデータにアクセスして管理できるStructured Query Languageの略称である「SQL」を組み合わせたものです。
MySQLの特徴
MySQLの特徴としては以下のようなことが挙げられます。
- 柔軟性
MySQLは、わずか1MBの容量の組み込みアプリケーションから、テラバイト級の巨大なデータウェアハウスの稼働まで対応するデータベースです。また、対応プラットフォームも、Linux、UNIX、WindowsとさまざまなOSに対応しています。
- 高性能
MySQLの柔軟性を生かして、アプリケーションの用途に合わせたデータベースサーバを構成するといったことが実現できます。このデータベースサーバの構築は、MySQL独自のストレージエンジン機構により実現されています。
- 開発の容易さ
MySQL は高性能なクエリエンジンを備え、非常に高速なデータ挿入が行えるため、高速な全文検索などWebの開発において優位性を得ることができます。
- 無償
無料で利用できるため幅広く活用されており誰でも利用することができます。
最後にMAMPのPであるPHPについて話していきたいと思います。
PHPとは
PHPとは動的にWebページを生成することができるサーバーサイドのスクリプト言語です。他のプログラミング言語と比較して仕様や文法が簡単なため習得しやすいと言われており、MySQLなどのデータベースとの連携が容易なことなどから、WordPressを含めたWebアプリケーションの開発にもよく使われる有名なスクリプト言語でもあります。
HTML・JavaScriptとの違い
- HTMとの違い
PHPが動的にWebページを生成するのに対してHTMLは静的にWebページの表示を行います。「静的なWebページ」とはいつ誰が見ても同じように表示されるページで、一方の「動的なWebページ」とはアクセスしたタイミングや状況によって表示内容が変わるページのことです。
例を挙げるとするとPHPがよく使われている掲示板について考えると、ユーザーの発言によりその内容が表示され更新されていくと思います。このような動きがあるものを動的であるといいます。
- JavaScriptとの違い
PHPがサーバーサイドの言語であるのに対し、JavaScriptはクライアントサイドの言語と言われます。これはPHPの処理はWebサーバー側で行われるのに対して、JavaScriptの処理はWebページを参照するユーザー(クライアント)側のブラウザで行われます。
主な特徴
PHPの主な特徴としてHTMLで記述したファイルの中に埋め込んで使えることがあげられます。HTMLで記述された内容の途中にPHPのプログラムを記述するわけです。これによってPHP・HTMLを別々のファイルとして扱うのでなく、1つのファイルにまとめられるので便利となります。
PHPでできること
PHPが多く利用されているのは以下の3つの場面になります。
- HTMLソースコードを生成
PHPを使うと、HTMLソースコードを作成することができます。すべての文章をPHPで書く必要はなく、HTMLの一部分のみPHPで生成するということができます。
- データベースとの連携
PHPを使うと先ほど挙げたようなMySqlやPostgerSQLなどさまざまなデータベースと連携したWebサイトを簡単に作成することができます。ブログや掲示板などのサイトは、記事をデータベースに記録し、サイトへのアクセスがあるとPHPでその記事のデータをデータベースから読み込んで表示させています。
- クライアントから送信された情報を受け取る
HTMLのフォームでユーザーが入力した情報をPHPを使って受け取ることができます。HTMLで作成したフォームから送信された情報を受け取り、HTMLソースに表示したり、データベースに保存したりすることができます。
終わりに
今回、MAMPについてお話させていただきました。PHPについてはあまり触れていない言語のため今後勉強して書き記していきたいと思っています。それでは、また今度お会いしましょう。